技能検定とは~あなたの技能や知識を国が公証する国家検定制度です。
技能検定は、厚生労働省が職業能力開発促進法により実施している国家検定であり、この検定は、職種ごとに特級、1級、2級、3級および単一等級に区分し、『技能者が持っている技能の程度を一定の基準によって検定し、それぞれ「学科試験」と「実技試験」とによって行われます。これを国が公証することにより、その技能が一層みがかれて社会的・経済的地位の向上を図ることを目的とした制度』です。合格した技能士は生産部門のリーダーとして活躍し、確かな技能士の証しとして各職場において高く評価されております。
技能検定に合格した者には、特級、1級、単一等級は 厚生労働大臣名 、2級、3級は 都道府県知事名 の合格証書と技能士章が交付され、職業能力開発促進法に基づいて「 技能士 」と称することができます。
プラスチック成形の技能検定は、昭和43年度より始まり、射出成形、圧縮成形、インフレーション成形及びブロー成形の四作業があります。
技能検定の実施機関
技能検定は、国(厚生労働省)が定めた実施計画に基づいて、試験問題等の作成については中央職業能力開発協会が、試験の実施については各都道府県がそれぞれ行うこととされています。
また,各都道府県の業務のうち、受検申請書の交付、試験実施等の業務は各都道府県職業能力開発協会が行っています。
技能検定の等級区分
技能検定には、現在、特級、1級、2級、3級に区分するもの、単一等級として等級を区分しないものがあります。
特級 | 管理者又は監督者が通常有すべき技能の程度 |
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1級及び単一等級 | 上級技能者が通常有すべき技能の程度 |
2級 | 中級技能者が通常有すべき技能の程度 |
3級 | 初級技能者が通常有すべき技能の程度 |
※これらの区分以外に外国人研修生等を対象とした基礎級及び随時3級等があります
実技試験概要
前期技能検定
射出成形作業
1級 |
指定された熱可塑性樹脂から2種類(合計重量11kg)を選択し、射出成形により箱型の成形品、1種類40個、2種類の合計80個を製作し、「成形収縮率計算書」および「材料歩留り率計算書」を作成する。 試験時間 標準時間 3時間10分 ・ 打切り時間 3時間40分 |
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2級 |
指定された熱可塑性樹脂から2種類(合計重量9kg)を選択し、射出成形により箱型の成形品、1種類20個、2種類の合計40個を製作し、「成形品の寸法測定表」に測定値を記入する。 試験時間 標準時間 2時間30分 ・ 打切り時間 3時間00分 |
※上記の外、圧縮成形作業試験が3年に1度実施されます。
後期技能検定
特級プラスチック成形
工程管理、作業管理、品質管理、原価管理、安全衛生管理、作業指示及び設備管理について計画立案等作業試験を行う。
試験時間 :3時間00分
ブロー成形作業
1級 |
指定された熱可塑性樹脂から2種類会計重量12kgを選択し、ブロー成形によりボトルを1種類50個、2種類の合計100個を製作し、「成形の内容量と成形収縮率計算書」および「材料歩留り率計算書」を作成する。 試験時間 標準時間 3時間30分 ・ 打切り時間 4時間00分 |
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2級 |
指定された熱可塑性樹脂から2種類会計重量10kgを選択し、ブロー成形によりボトルを1種類20個、2種類の合計40個を製作する。 試験時間 標準時間 2時間30分・打切り時間 3時間00分 |
※ブロー成形作業試験は2年に1度実施されます(次回実施は令和6年度)
3級射出 成形作業 |
与えられた金型を成形機に取付け、型締め調整(型締力の設定、型閉じ型開き速度の調整、突出し速度、突出しストロークの調整、金型保護装置のセット)を行い、次に指定された成形条件を設定し、金型温調回路のセットをして、与えられたポリスチレン成形品1個の不良現象の判別と寸法測定作業を行い、最後に成形機から金型を取外す。 試験時間 標準時間 45分 ・ 打切り時間 1時間00分 |
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受験資格
区分 | 3級 | 2級 | 1級 | ||||
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3級技能検定の受検に必要な実務経験の年数 | 2級技能検定の受検に必要な実務経験の年数 | 3級の技能検定に合格した後の実務経験年数 | 1級技能検定の受検に必要な実務経験の年数 | 3級の技能検定に合格した後の実務経験年数 | 2級の技能検定に合格した後の実務経験年数 | ||
(1) 検定職種と同一の職業訓練を受けた者 | |||||||
職業訓練指導員免許 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 1 | |
長期課程の指導員訓練修了 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 1 | |
応用課程の高度職業訓練修了 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 1 | |
専門課程の高度職業訓練修了 | 0 | 0 | 0 | 3 | 2 | 1 | |
普通課程の普通職業訓練修了 | 2800時間以上 | 0 | 0 | 0 | 4 | 4 | 2 |
2800時間未満 | 0 | 0 | 0 | 5 | 4 | 2 | |
短期課程の普通職業訓練修了 | 700時間以上 | 0 | 0 | 0 | 6 | 4 | 2 |
上記に掲げる訓練の訓練生 | 0 | - | 0 | - | 4 | 2 | |
(2) 受検する職種に相当する学科を専攻した者 | |||||||
大学卒業(4年制) | 0 | 0 | 0 | 4 | 4 | 2 | |
短大卒業(2年制)・高等専門学校卒業 | 0 | 0 | 0 | 5 | 4 | 2 | |
高校卒業(職業課程)、盲・聾及び養護学校の高等部修了(職業課程) | 0 | 0 | 0 | 6 | 4 | 2 | |
専修学校又は各種学校卒業 | 3200時間以上 | 0 | 0 | 0 | 4 | 4 | 2 |
1600時間以上 | - | - | - | 5 | 4 | 2 | |
(厚生労働大臣指定のものに限る) | 800時間以上 | 0 | 0 | 0 | 6 | 4 | 2 |
上記に掲げる学校の在校生 | 0 | - | 0 | - | 4 | 2 | |
(3) 実務経験のみ | |||||||
(上記(1)(2)以外の者) | 0(注) | 2 | 0 | 7 | 4 | 2 |
(注)3級受験資格:検定職種に関して実務経験を有するもの
令和6年度 技能検定実施計画が告示されました
令和6年度の前期、後期の技能検定実施日程計画が告示されました。
この技能検定制度は、職業能力開発促進法の規定に基づいて、生涯を通しそれぞれの段階で、技能者が持っている技能の程度を、一定の基準によって検定することにより、技能者の技能の習得意欲を高揚させ、技能の向上を図ることと、技能者の企業内ならびに社会的、経済的な地位の向上を図ることを目的とした国家検定制度であります。
「プラスチック成形職種」の実施日程は下記の通りです。受検を予定されている方は、級と作業をご確認のうえ、受検申請期間をお間違いないよう期間内に申請手続きを行って下さい。
◎前期技能検定実施日程 (受検案内)
実施作業 | 1 級 ・2 級「プラスチック成形」(射出成形作業) |
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実施公示 | 令和6年3月1日 |
受検申請 | 令和6年4月3日~4月16日まで |
実技試験 | 問 題 公 表 令和6年5月30日 |
合格発表 | 令和6年10月4日 |
◎手数料の減免 | 2級受験者は、令和6年4月1日時点で34歳以下の場合9,000円減額。 |
◎備考 | 申請時に本人確認書類の確認できる公的書類の添付写しが必要となります |
実施作業 | 特 級 「プラスチック成形」 |
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3 級 「プラスチック成形」(射出成形作業) | |
実施公示 | 令和6年9月1日 |
受検申請 | 令和6年10月7日~10月18日まで |
実技試験 | 問 題 公 表 令和6年11月28日 |
合格発表 | 令和7年3月14日 |
◎手数料の減免 | 3級受験者は、令和6年4月1日時点で34歳以下の場合9,000円減額。 |
◎備考 | 申請時に本人確認書類の確認できる公的書類の添付写しが必要となります |